

携帯の解約に必要なものや解約の仕方は、本人名義なのか他人名義なのかによって異なります。また、解約後に他社へ乗り換える場合は通常の解約手順ではなく、MNP転出という別の手続きが必要です。
このように、携帯の解約方法はさまざまな条件によって異なるため、「自分はどの手続きをすれば希望する解約ができるのかわからない」「他社への乗り換えの仕方がよく理解できない」といった声が上がっています。
そこで本記事では、契約者名義や乗り換え要否などに応じて、携帯の解約に必要なものや解約手順を徹底解説します。au・ドコモ・ソフトバンクといった3大キャリアの解約方法や、携帯代の支払いが難しく解約を検討している人向けにおすすめのサービスも紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
これを読めば、一般的な携帯の解約方法が理解でき、必要な手続きがスムーズにできるようになりますよ。
目次
携帯電話の解約に必要なもの
携帯電話を解約するためには、いくつか必要なものがあります。解約する携帯が自分名義なのか、他人名義なのかによっても、必要なものが異なる点には注意が必要です。
自分名義の携帯の解約に必要なもの


自分名義の携帯の解約には、一般的に以下のようなものが必要です。
- 本人確認書類
- SIMカードやeSIMカード
- 解約する携帯電話やスマホ本体
本人確認書類には、運転免許証やマイナンバーカードなどが利用できます。SIMカードは、スマホ本体に挿入されているICカードです。eSIMは端末に組み込まれています。店頭で解約手続きをする場合は、いずれもスマホ本体を持参すれば問題ありません。
ソフトバンクなどの一部携帯会社では、本人確認のために携帯電話を使って電話番号が確認されます。SIMカードを取り出して持参する場合でも、スマホ本体が必要なケースがある点には注意してください。
他人名義の携帯の解約に必要なもの


本人名義以外の携帯を解約する場合は、一般的に以下のようなものが必要です。
- 本人確認書類
- SIMカードやeSIMカード
- 解約する携帯電話やスマホ本体
- 委任状
- 契約者との関係が確認できる書類
- 死亡の事実が確認できる書類(契約者死亡による解約の場合)
手続きをする人の本人確認書類とSIMカード(eSIM)などは、本人名義の携帯を解約する場合と同様です。
一方、本人名義以外の携帯を代理で解約する場合は、契約者の委任状が必要です。委任状のフォーマットは各携帯会社の公式サイトに用意されている場合があるため、チェックしておきましょう。
さらに、契約者と代理人の関係が確認できる書類も必要です。親族であれば住民票や両方の名前が記載された健康保険証などが利用できます。施設関係者の場合はそれを証明する書類、後見人・保佐人・補助人の場合は戸籍標本などを用意しておきましょう。
契約者が死亡したことによる携帯の解約の場合は、委任状の代わりに死亡の事実が確認できる書類が必要です。葬儀の案内状や死亡診断書、死亡届などが使えます。
携帯電話を解約する方法
携帯電話の解約に必要なものが把握できたら、次は実際の解約手順を確認しましょう。携帯電話の解約手順も、解約する携帯が自分名義なのか他人名義なのかによって異なります。また、解約後他社に乗り換える際も違う手続きが必要です。
自分名義の携帯電話の解約手順


自分名義の携帯電話の解約は、一般的に各携帯会社のショップの店頭かWeb上で手続きが可能です。なお、他社に乗り換える場合は手順が異なるため、他社に乗り換える際の解約手順を確認してください。
店頭で解約手続きを行う場合は、前述の解約に必要なものを持参して解約を申し出ましょう。書類やSIMカードなどに不備がなければ、そのまま解約が完了します。
Web上で解約は、各携帯会社の専用ページから手続きができます。ソフトバンクならMy SoftBank、ドコモならマイドコモなどにログインして、回線の解約手続きを進めましょう。Web上での一般的な解約手続きの流れは、以下のとおりです。
- 携帯会社の専用ページにログインする
- 回線解約の手続きを選択する
- 手続きの注意点を確認する
- 解約にかかる費用を確認する
- 解約時の注意事項を確認して同意する
- 内容を確認して解約手続きを完了する
- 必要に応じてSIMカードを返却する
SIMカードの返却が必要かどうかは、携帯会社によって異なります。解約した携帯会社の指示に従い、必要に応じて返却しましょう。
他人名義の携帯電話の解約手順


本人名義以外の携帯電話の解約は、Web上での手続きができないケースがほとんどです。多くの場合、店頭か書類の郵送による解約手続きが必要になります。
ソフトバンク・ドコモ・auなどのショップがある携帯会社の場合、店頭での手続きが必要です。前述の他人名義の携帯の解約に必要なものを用意して、契約している携帯会社のショップに行って手続きをしましょう。書類などに不備がなければ、その場で解約が完了します。
ahamoやpovoなどのショップがないオンライン専用プランの場合、代理人による解約手続きは郵送で行われます。必要な書類などを各社の公式ページで確認のうえ、手続きを進めましょう。
SIMカードの返却を求められた場合は、指示に従って返却してください。
他社に乗り換える(MNP)の解約手順


契約中の携帯会社を解約後に他社へ乗り換える場合は、MNP転出と呼ばれる手続きが必要です。MNP転出手続きをすれば、携帯電話番号を変えずに他社に乗り換えることができます。MNP転出をするケースでは、上記のような解約手続きは不要です。
MNP転出による他社への乗り換えは、以下の手順で進められます。
- 契約中の携帯会社からMNP予約番号を取得する
- 乗り換え先の携帯会社に申し込む
MNP予約番号の発行の申し込みは、Web・電話・店頭で申し込める場合がほとんどです。MNP予約番号の有効期限は発行から15日間なので、取得後はできるだけ早めに乗り換え先の携帯会社への申し込みを済ませてください。
なお、MNP予約番号の発行を店頭や電話で申し込むと手数料がかかるケースもあります。手数料の上限は1,100円です。
また、MNP予約番号の発行手順をスキップできるMNPワンストップという制度もあります。乗り換え前・乗り換え先の携帯会社がMNPワンストップに対応している場合、MNP予約番号の取得は不要で、直接乗り換え先の携帯会社に申し込むだけで乗り換え可能です。
代表的なキャリアの携帯電話の解約手順
3大キャリアであるau・ドコモ・ソフトバンクの携帯電話の解約手順を紹介します。
auの携帯電話の解約手順
auの携帯電話の解約手順を紹介します。より詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
auから他社に乗り換えるときの解約手順


auから他社に乗り換える際のMNP転出手続きは、Web・電話・店頭のいずれかで実施できます。Webなら以下の手順で24時間手続きが可能です。
- My auにログインする
- 画面上部より「スマートフォン・携帯電話」を選択する
- 「ご契約内容/手続き」を選択する
- 「お問い合わせ/お手続き」を選択する
- 「MNPご予約」を選択する
- 157からMNP予約番号記載のSMSを受け取る
電話で申し込む場合の連絡先と受付時間は、以下のとおりです。連絡後、157からMNP予約番号が記載されたSMSが届きます。
電話番号 | 0077-75470 |
---|---|
受付時間 | 9:00〜20:00(年中無休) |
auのスマホ回線を解約する手順


auのスマホ回線の解約は、Web上から以下の手順で24時間手続き可能です。
- My auにログインする
- 画面上部より「スマートフォン・携帯電話」を選択する
- 「ご契約内容/手続き」を選択する
- 「お問い合わせ/お手続き」を選択する
- 「解約のお手続き」を選択する
21時10分以降の申し込みは、翌日の手続き完了となる点には注意してください。解約手続きは店頭でも申し込みができます。代理人による手続きは、委任状を持参して店頭で行いましょう。
ドコモの携帯電話の解約手順
ドコモの携帯電話を解約する手順を紹介します。より詳しい手順は以下の記事で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
ドコモから他社に乗り換えるときの解約手順


ドコモから他社に乗り換える際のMNP予約番号取得は、Web・電話・店頭で申し込めます。Webからの手続きなら、以下の手順で24時間いつでもMNP予約番号の入手が可能です。
- My docomoにログインする
- 「住所・契約内容の変更手続きをしたい」を選択する
- 「携帯電話番号ポータビリティ予約(MNP)」を選択する
- 発行されたMNP予約番号を控える
電話で申し込む場合の連絡先は以下のとおりです。ドコモの携帯電話からかけるかどうかで連絡先が異なる点には注意してください。
電話番号(ドコモの携帯電話から発信) | 151 |
---|---|
電話番号(ドコモ以外の電話から発信) | 0120-800-000 |
受付時間 | 9:00〜20:00 |
ドコモのスマホ回線を解約する手順


ドコモのスマホ回線の解約手続きは、Webか店頭から申し込み可能です。Web手続きなら24時間受付なので、以下の手順でいつでも実施できます。
- My docomoにログインする
- 「回線の解約」を検索する
- 検索結果で表示される「回線の解約」から「お手続きをする」を選択する
- dアカウントのパスワードを入力する
- 注意点を確認して「同意した上で解約のお手続きへ進む」を選択する
- 2段階認証をパスする
- 契約住所や解約にかかる費用などを確認して次に進む
- 解約後も利用を継続するオプションがあれば選択する
- 注意事項を確認して問題なければ「解約の注意事項に同意する」をチェックする
- 解約通知受け取り用のメールアドレスを入力する
- 申し込み内容の最終確認を行い「この内容で手続きを完了する」を選択
店頭で申し込む場合は、必要書類を忘れずに持参しましょう。
ソフトバンクの携帯電話の解約手順
ソフトバンクの携帯電話の解約手順を紹介します。詳しくは以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ソフトバンクから他社に乗り換えるときの解約手順


ソフトバンクから他社に乗り換える際のMNP予約番号取得は、電話・Web・店頭から申し込めます。電話で申し込む場合の連絡先は以下のとおりです。
電話番号 | オペレーター対応時間 | |
---|---|---|
ソフトバンク携帯電話から | *5533 | 9:00〜20:00(年中無休) |
一般電話から | 0800-100-5533 | 9:00〜20:00(年中無休) |
Webからの申し込みであれば、24時間いつでも手続きができます。手順は以下のとおりです。
- My SoftBankにログインする
- 「設定・申し込み」の「設定変更」から「契約者情報の変更」を選択する
- 「番号ポータビリティ(MNP)予約関連手続き」を選択する
- 「番号ポータビリティ(MNP)予約」を選択する
ソフトバンクのスマホ回線を解約する手順


ソフトバンクのスマホ回線解約は、店頭かWebのどちらかから申し込み可能です。Web手続きであれば、24時間いつでも実施できます。
- My SoftBankにログインする
- 「解約のお手続き」を選択する
- 「(MNPをともなわない)解約手続き方法」を選択する
- 「My SoftBankでお手続き」を選択する
なお、契約中のオプションや適用している割引などによっては、My SoftBankでの手続きができない場合があります。My SoftBankで手続きができない場合は、ソフトバンクショップで解約を申し込みましょう。
携帯電話を解約するときの注意点
携帯電話を解約するときの注意点を4つ紹介します。
違約金が発生する場合がある


2022年2月の電気通信事業法施行規則が改正(2022年7月施行)により、大手キャリアを始め多くの携帯会社が解約金を廃止しましたが、一部の格安SIMなどでは解約金が発生するケースがあります。金額は月額料金以下程度とそれほど高額ではないものの、事前に解約金の有無を確認しておきましょう。
端末の分割支払い残債が一括請求される場合がある


端末を分割購入しており支払いが終わっていない場合、解約すると残債が一括請求される場合があります。一度に数万円の費用がかかる可能性もあるため、端末を分割購入した人は慎重に解約のタイミングを検討してください。
家族割やセット割などが適用されなくなる


家族割やセット割を使っている場合、携帯を解約すると割引が適用されなくなる点には要注意です。家族割を適用している家族に影響がないか、インターネット回線などとのセット割を使っていないかなど、事前に利用状況を確認することをおすすめします。
電話番号が使えなくなる


MNP転出による他社への乗り換えではなく、回線を解約する場合、解約が完了した時点で電話番号が使えなくなります。解約後の電話番号は新規契約者に順次割り振られるため、二度と自分の電話番号としては使えません。
他社への乗り換えを検討している人は、回線の解約ではなくMNP転出の手続きを実施しましょう。契約中の携帯会社に問い合わせてMNP予約番号を取得し、乗り換え先の携帯会社に申し込むだけの簡単な手続きです。この際、別途回線の解約手続きは必要ありません。
携帯代の支払いができず解約する人におすすめの対処法
携帯代の支払いが困難で、携帯の解約を検討している人におすすめの対処法を3つ紹介します。携帯電話は日常生活に欠かせないツールなので、できる限り手放さなくてよい方法を検討しましょう。
格安SIMや格安プランへの乗り換えを検討する


ソフトバンク・ドコモ・auなどの大手キャリアと契約している人は、格安SIMや格安プランに乗り換えれば大幅に月額料金を抑えられる可能性があります。月額料金を滞納してブラックリストに登録されてしまう前に、料金が安い格安SIMや格安プランへの乗り換えを検討してみてください。
携帯代を長期間滞納したり、強制解約されてしまったりすると、携帯関連のブラックリストに載ってしまうリスクがあります。ブラックリストに載ってしまうと、携帯会社との契約が難しくなってしまうため注意が必要です。
携帯代を滞納してしまった場合の影響と対処法は、以下の記事で詳しく解説しています。携帯代を滞納した経験がある人は、一度チェックしてみてください。
すでにブラックリスト入りしているなら審査の緩いサービスを利用する
すでに携帯代を滞納しておりブラックリスト入りしている場合は、審査が緩いサービスを利用しましょう。ここではブラックでも契約しやすいサービスとして、ほぼ審査なしの格安スマホ・プリペイド携帯・レンタル携帯を紹介します。
ほぼ審査なしの格安スマホを利用する


一般的な格安SIM・格安スマホの審査を通過できない場合は、ほぼ審査なしの格安SIM・格安スマホに申し込んでみましょう。他社の審査に落ちた人やブラックリスト入りした人を対象にしたサービスもあるので、誰でも携帯を持てます。詳しくは以下の記事で紹介しているのでチェックしてみてください。
プリペイド携帯を利用する


前払い式のプリペイド携帯も、ブラックでも利用しやすいサービスです。基本的には審査がなく、前払いした分だけ携帯電話を利用できます。格安スマホやレンタル携帯と比べるとやや料金が割高なので長期利用には向きませんが、一時的な対処としてはおすすめです。
おすすめのプリペイド携帯・プリペイドスマホは以下の記事で紹介しています。詳しく知りたい場合は、ぜひチェックしてみてください。
レンタル携帯を利用する


レンタル携帯にもほぼ審査がないサービスがあります。プリペイド携帯よりも料金が安めに設定されている傾向があるため、長期利用にもおすすめです。詳しくは以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
特にレンタル携帯MVNOのサンシスコンなら、契約から一定期間経過後にスマホが個人名義に切り替わるため、返却せずそのまま利用できます。初期費用は最安級990円から、一部端末は1円でレンタルできるため、初期費用を抑えたい人にもぴったりのサービスです。
サンシスコンのレンタルスマホの特長
- レンタルなのでスマホを購入する必要がない(契約6か月目でスマホプレゼント)
- 審査や与信がない(金融系、携帯未払い系ブラックでも審査通過)
- クレジットカードはもちろんのこと、銀行口座も不要(銀行振込)
- 通話し放題、通信(パケット)し放題(安心の大手キャリア回線)
- 初期費用のみでスマホを利用でき、月額料金はあと払い
詳しいサービスの内容は以下のページで詳しく紹介しています。今の携帯を解約後にスマホを持つ方法で困っている場合は、ぜひチェックしてみてください。
携帯電話の解約に関するよくある質問
携帯電話の解約に関するよくある質問とその回答を紹介します。
携帯電話を解約したらLINEなどのアプリは使えなくなる?


携帯電話を解約しても、Wi-Fiなどを利用すればLINEなどのアプリやWebブラウザなどは利用できます。スマホ回線を解約するとできなくなるのは、Wi-Fiがない環境でのモバイルデータ通信と電話番号を使った通話・SMSなどです。
携帯電話を解約してもWi-Fiがあれば使える?


前述のとおり、携帯電話の回線を解約しても、アプリやWebブラウザなどはWi-Fiがあれば使えます。
携帯代の支払いが残っていても解約できる?


携帯代の支払いが残っていても解約できる可能性はありますが、解約後も料金の支払義務は消えません。料金の支払いが難しいと感じたら、滞納してしまう前により料金が安価な携帯会社に乗り換えておきましょう。
携帯電話は本人以外が代理人として解約することもできる?


携帯電話の解約は、本人以外が代理で手続きすることができます。代理人による手続きの方法や必要書類は携帯会社によって異なりますが、委任状を店頭に持参する必要があるケースが一般的です。
契約者が死亡した場合の携帯電話の解約方法は?


契約者が死亡した場合の携帯電話の解約は、親族などの関係者が代理で行います。方法は各社異なりますが、一般的に店頭での手続きが必要で、死亡の事実が確認できる書類の提示が求められます。
携帯電話を解約するときにお金はかかる?


携帯代を解約するときにかかる可能性がある費用には、以下のようなものがあります。
- 解約金
- MNP転出の事務手数料
- 解約月の料金
au・ドコモ・ソフトバンクでは解約金が廃止されていますが、格安SIMのなかには解約金が設定されているところもあります。他社へ乗り換える際には、MNP転出に手数料がかかる携帯会社もある点には要注意です。
また、解約月の料金は日割りされないケースがほとんどです。月初に解約すると、その月の料金は発生すると考えておきましょう。
携帯電話を短期解約するとブラックリストに登録される?


携帯電話を短期間に解約したからといって、必ずブラックリストに登録されてしまうわけではありません。ただし、転売や特典適用だけが目的の利用意思のない短期解約などは、ブラックリスト入りの原因となる可能性があるため、注意が必要です。
短期解約によるブラックリスト入りのリスクは、以下の記事で詳しく解説しています。気になる場合は、一度チェックしてみてください。