債務整理をするとブラックリストに載る?
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返済困難な借金を減額・返済免除してもらい、無理のない返済プランを再計画するのに債務整理は有効な方法の1つです。しかし、債務整理をすると事故情報として信用情報期間に記録され、確実にブラックリスト入りしてしまいます。

ただ、債務整理にも任意整理・特定調停・個人再生・自己破産の4種類があり、借金の減額幅やブラックリストに登録される期間も異なるため、「債務整理を検討しているが、ブラックリストに入るのが不安」「どの方法で債務整理をすれば信用情報に傷がつきにくいのか知りたい」といった声が上がっています。

そこで本記事では、債務整理の種類別にブラックリストが消えるまでに何年かかるのかを解説します。債務整理後、残り何年でブラックリストが消えるのかを確認する方法にも触れるので、最近債務整理をした人も要チェックです。

この記事を読めば、債務整理後のブラックリスト削除にどのくらいの期間がかかるのかが理解でき、できるだけ信用情報を早く回復させられる債務整理の方法を知るヒントが得られますよ。

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債務整理をすると必ずブラックリストに載る

債務整理でブラックリスト

債務整理をすると、各信用情報機関が金融事故としての記録を保管するため、必ずブラックリストに載ります。例外はなく、ブラックリストに載らずに債務整理をする方法はありません。

ただ、債務整理のなかにもいくつか種類があり、どの債務整理を行うのかによってブラックリストが消えるまでの期間は異なります。「債務整理をしなければならないが、できるだけブラックリストには載りたくない」という人は、事故情報が記録される期間が短くて済む方法をチェックしておきましょう。

事故情報が残る期間は債務整理の種類と信用情報機関によって異なる

債務整理には任意整理・特定調停・個人再生・自己破産の4種類があり、どの方法で債務整理をしたかによって事故情報が保管される期間が異なります。それぞれの債務整理の種類の特徴とブラックリストに記録される期間は、以下の表のとおりです。

任意整理 特定調停 個人再生 自己破産
借金の減額目安 利息のみ減額 大幅な減額なし 5分の1程度 全額免除
手続きの費用
官報情報への掲載 なし なし あり あり
ブラックリストが消えるまでの期間 完済から5年 完済から5年後 完済から7年間 免責確定から7年間

また、事故情報を保管する信用情報機関によっても、記録が消えるまでの期間が異なります。債務整理の事故情報を保管する代表的な信用情報機関は、株式会社シー・アイ・シー(CIC)・株式会社日本信用情報機構(JICC)・全国銀行個人信用情報センター(KSC)の3つです。

任意整理|5年間記録が残る

任意整理は5年残る

任意整理は、債権者に借金の減額を交渉して返済の仕方を見直す債務整理の方法です。債権者との交渉が成立すれば、利息部分の免除や減額が見込めます。基本的に利息以外の返済免除や減額はできませんが、返済期間も延長されるため無理のない返済計画が立てられるのがメリットです。

任意整理を行った記録は、CIC・JICC・KSCのそれぞれに保管され、ブラックリストに登録されます。登録された情報が消えるのは、任意整理を行った借金を完済した時点から5年後です。

任意整理では利息分の免除や減額がされるため、任意整理後に一括返済したり繰り上げ返済したりしても、返済総額の面ではほとんどメリットはありません。ただ、ブラックリストが消えるのは完済した時点から5年後なので、早めに完済するほど信用情報が早く回復します。

特定調停|5年間記録が残る

特定調停は5年残る

特定調停は、簡易裁判所の調停委員の仲介のもとで債権者と返済条件を交渉する債務整理の方法です。手続きが簡単で費用も安いのがメリットですが、調停が成立しないケースもあります。また、任意整理同様、大幅な借金の減額は見込めません。

特定調停を行った記録もCIC・JICC・KSCのそれぞれに保管されるため、ブラックリストに登録されます。記録が消えるのは、特定調停の対象とした借金の返済完了から5年後が目安です。

個人再生|7年間記録が残る

個人再生は7年残る

個人再生は、裁判所に借金の返済が困難である事実を認定してもらい、原則3年で返済することを条件に返済可能名額まで借金を減額してもらう債務整理の方法です。借金を5分の1程度まで大幅に減らせるのはメリットですが、手続きに時間と費用がかかるうえ、官報情報に掲載されてしまいます。

個人再生の記録は、官報情報を参照するJICCとKSCに保管され、ブラックリストに登録されます。登録情報が消えるのは個人再生で減額した借金の返済完了を起点に、JICCが5年後、KSCが7年後です。

自己破産|7年間記録が残る

自己破産は7年残る

自己破産は、裁判所に支払不能状態を認めてもらい、借金の返済義務を免除してもらう債務整理の方法です。借金返済が全額免除となるのは大きなメリットですが、手続きに時間と費用がかかるうえ、資産を失ってしまうのは大きなデメリットだといえます。自己破産も、官報情報に掲載されます。

自己破産の情報を保管してブラックリストに登録するのも、官報情報を参照するJICCとKSCです。ブラックリストが消えるまでには、借金が全額免除された時点を起点に、JICCは5年間、KSCは7年間の期間を要します。

債務整理後の事故情報が記録される残りの期間を確認する方法

債務整理したあと、自分の事故情報の記録がいつまで残るのかは、各信用情報期間に情報開示を行うことで確認可能です。以降では、CIC・JICC・KSCのそれぞれに情報開示を請求する方法を紹介します

なお、各信用情報機関への情報開示の請求方法は、以下の記事でも詳しく解説しています。手順を1つずつ確認したい人は、あわせてチェックしてみてください。

▶︎ブラックリストの確認方法とは?登録の基準や影響についても解説

CICに開示請求する

CICに情報開示請求する

株式会社シー・アイ・シー(CIC)の情報開示は、インターネットか郵送で申し込めます。CICの窓口での申し込みは2023年2月で終了しました。インターネット・郵送での情報開示請求の受付時間・手数料・支払方法は、以下の表のとおりです。

CICでの情報開示請求の概要
方法 受付時間 手数料 支払方法
インターネット 8:00~21:45
(年中無休)
500円 クレジットカード・キャリア決済
郵送 申し込みから10日ほどで開示報告書が届く 1,500円 コンビニ・ゆうちょ銀行

手数料が安く、すぐに開示結果を確認できるインターネットでの申し込みがおすすめです。インターネットからは、以下の手順で開示の申し込みができます。

インターネットでCICに情報開示を申し込む手順

  • 利用環境と支払方法を確認して利用規約に同意する
  • クレジット契約をしている電話番号で0570-021-717に電話をして受付番号を入手する
  • 認証コードを取得(キャリア決済の場合)
  • 指定のお客様情報を入力する
  • 利用手数料を決済する
  • 表示される開示情報を確認する

開示された情報のうち「保有期間」の欄に記載されているのが、ブラックリスト(異動情報)が削除される日です。保有期間が空欄の場合は完済できていないため、そのままではブラックリストが消えることはありません。

JICCに開示請求する

JICCに情報開示請求する

株式会社日本信用情報機構(JICC)への情報開示の申し込みは、スマホアプリか郵送から可能です。窓口での開示請求は現在休止しており利用できません。スマホアプリ・郵送での開示請求の受付時間・手数料・支払方法は、以下の表のとおりです。

JICCでの開示請求の概要
方法 受付時間 手数料 支払方法
スマホアプリ 年中無休
※午前3時〜午前4時、毎月第3木曜日の午前0時~午前8時を除く
データ:1,000円
郵送:1,300円
クレジットカード・コンビニ・ATM・ネットバンキング・キャリア決済
郵送 申込書類到着から7〜10日ほどで開示報告書が届く 1,300円 コンビニ

CICと同様に、手数料が安くすぐに開示報告書が確認できるスマホアプリでの申し込みがおすすめです。スマホアプリでの情報開示は、以下の手順で申し込めます。

スマホアプリでJICCの情報開示を申し込む手順

  • JICCスマホアプリをダウンロードする
  • アプリのトップページで「信用情報開示の申込」をタップ
  • 本人認証とお客様情報の入力を済ませる
  • 手数料を支払う
  • 開示結果を受け取る

異動参考情報等に、延滞・債権回収・破産申し立てなどの記載があれば、ブラックリスト入りしています。完済日や契約終了日に日付が記入されているものは、返済が完了している契約です。ブラックリストは、記載のある日付から5年経過すると削除されます。

KSCに開示請求する

KSCに情報開示請求する

全国銀行個人信用情報センター(KSC)への情報開示請求も、インターネットか郵送で申し込めます。それぞれの方法の受付時間・手数料・支払方法は以下のとおりです。

KSCでの開示請求の概要
方法 受付時間 手数料 支払方法
インターネット 年中無休
5日後には開示報告書がダウンロード可能
1,000円 クレジットカード、PayPay、キャリア決済
郵送 7〜10日程度で開示報告書が届く 1,679~1,800円 コンビニ

インターネット窓口を利用する場合、以下の手順で申し込めます。

インターネットでKSCに情報開示を申し込む手順

  • 注意事項などを確認のうえインターネット開示手続きに進む
  • メールアドレスを登録する
  • 申し込み情報を入力する
  • 本人確認の手続きをする
  • 手数料を決済する
  • 報告書のダウンロード用URLが記載されたメールが届く
  • 開示報告書をダウンロードして確認する

開示報告書のうち、「取引情報」は「完了区分発生日」に記載されている日付の5年後にブラックリストが削除されます。「官報情報」が消えるのは、「官報公告区分発生日」に記載されている日付から7年後です。

債務整理後のブラックリスト入りでできなくなること

債務整理を行った影響でブラックリスト入りした場合にできなくなることを4つ紹介します。

ローンや借入

ローンや借入ができない

債務整理後のブラックリストに登録された状態では、住宅ローンの契約や新しい借入などはできません。事故情報によって支払能力がないと判断されるのが理由です。

クレジットカードの作成や更新

クレカの作成や更新ができない

ブラックリスト入りしていると、新しくクレジットカードを作成できません。すでに持っているクレジットカードの更新ができないケースもあるため注意しましょう。

クレジットカードの分割払いやリボ払い

クレカの分割払いやリボ払い

支払能力がないと判断されるブラックリスト入りした状態では、クレジットカードの分割払いやリボ払いもできなくなる場合があります。毎月の料金が支払える範囲で使うようにしましょう。

携帯電話の分割購入

携帯電話端末の分割購入

ローン契約ができないのと同じ理由で、携帯電話の分割購入時の審査も通過できません。スマホの機種変更などをしたいときは、一括購入できる価格の端末を選びましょう。

金融事故情報が消えても社内ブラックリストに注意

社内ブラックリストにも注意

債務整理後の借金返済から5〜7年が経過すると、信用情報機関に記録されていた事故情報は削除されるものの、すべての信用情報が正常な状態に戻るわけではありません。特に債務整理で借金を減額・免除した債権者からは、社内独自のブラックリストに登録されている可能性があります。

社内ブラックリストに登録されているクレジットカード会社や金融機関では、あらゆる審査の通過が難しいでしょう。新しくクレジットカードを作ったりローンを組んだりしたいときは、債務整理の対象にした会社や金融機関は避けた方が無難です。

ブラックで携帯が持てない人にはレンタル携帯サービスがおすすめ

ブラックリストでも審査不要で契約できるレンタル携帯サービス

債務整理中で携帯電話を購入できない人や、携帯代を長期間滞納して強制解約されてしまった人は、レンタル携帯サービスの利用を検討してみてください。レンタル携帯ならブラックリストに登録されていてもほぼ確実に審査を通過でき、携帯を持つことができます。

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